デジタルイラストレーションWEB講座
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線を引く
幾何学で言う「点」「線」「面」などは、
それこそプラトニックな理論上のものでしかなく、
現実に、自分の手で動かしたり加工したり出来るものでは無い。
・・・と、思いこんでいたのであるが、
コンピュータ(CG)の中では、それらが、現実のものとなっている
まずは、その事に十分に感動しておきたいものである。
特に、Illustratorでは、
これらを、具体的なオブジェクトとして扱う事が出来る。
「点」を伸ばせば「線」、「線」を伸ばせば「面」となるのだが、
Illustratorというドローソフトの方法論では、
「面」は「線」で囲まれた領域のこととして定義されている。
つまり、「線」は「面」に対する輪郭線という役割を持っているわけである。
この発想を理解することが、Illustratorを理解するための、第一歩となるだろう。
まずは、直線を引こう
一般的には、直線を正しく引けるかどうかが、
巧みに絵を描けるか否かの判断基準になる。
建築物の柱、ビルのスカイライン、
透視図(パース) の収束する直線や、
人物の重心を通るライン・等々、
正しい直線が、描画の基礎となる事が多いからである。
水平線を引く・垂直線を引く。
それらが出来なければ、正確な描写は絶対に出来ない。
コンピュータを使った描画の場合は、直線を引くことはわけもないことだ。
簡単過ぎることが、かえって絵を描く上での障害となるような気もするほどだが、
ペンツールを使う
ペンツールで直線を引く場合、 クリックの繰り返しだが、
そのクリックする位置を正確に定める為には、
実は「マウス」が便利だ。
「ベジェ」曲線は、「マウス」を使って描くのに便利なように作られているのである。
直線は、シフトキーを押しながら描くことによって、
水平・垂直・45度の斜め線のいずれかに、限定して描くことが出来る。
斜線であれ、水平線・垂直線であれ、
Illustratorでは、線幅に影響をさせないように、チェックを外してから、
それらを拡大する事によって、その場で、引き伸ばす事が出来る。
CGの描画ソフトが、アナログの絵の具と決定的に違うのは
「アンドゥ」即ち、やり直しが出来ることだ、とはよく思うことだが、
illustratorで描かれた線や面は、個々のオブジェクトであり
描いた後で、動かしたり、変更したりが自由に出来る。
ペイントソフトで描かれた線は、砂の上に色砂で描いたような線であるが、
ドローソフトで描かれた線は、砂の上に置いた、針金みたいなものだと
考えれば良いだろう。
拾い上げて、場所を移動したり、曲げたり伸ばしたりが
いつでも
出来るのだ。
これは、アンドゥ以上にデジタル的で重宝する利点である。
(ペイントソフトもレイヤー機能で、オブジェクトのように個別に扱えるようになってきている)
ところで、まずはじめに、
Illustratorを使うにあたって、
モニター画面の縦横比率を正確に合わせておきたい。
人間の目は左右に並んでいるので、
左右の移動には抵抗が少ないが、
上下には抵抗があって、おおむね画面の縦が長く感じられるものだ、
そのため、画面は少し横に長く調整されていることが多い。
Illustratorなら、正円を描くことは簡単なことなので、
画面いっぱいに正円を描いて、
縦横の長さを目測だけでなく、実際に定規を使って正確に合わせておくべきだ。
プリンターがあるならば、プリント出力してみて、画面表示と出力を比較確認しておこう。
ただし、出力結果の方を優先するべきであろう。
均一な線
Illustratorの本来の線は、均一なものであり、
選択されている線の「太さ」が適応される。
線の太さは、描画後であっても自由に変更出来るが、
1本の線の途中で、太さを変えることは出来ない。
タッチ(筆感)のある線
手描きの味のある線を描くには、
マウスでは難しい、タブレットが不可欠だ。
そしてタブレットで描く場合は、均一な線よりは
ニュアンスのある線を表現したくなる。
つまり筆圧による手のちから加減を再現する「線」だ。
旧バージョンにも筆圧を表現する「カリグラフィー」は在ったが、
この「カリグラフィー」は線描ではなく「面」を伸ばしたものに過ぎなかった。
つまり、一度描いてしまうと、簡単に線の太さを入れ替える事が出来ないものであった。
現行バージョンのIllustratorには、「線」の属性として新たに「ブラシ」が組み込まれた。
「ブラシ」が組み込まれたでは、わかりにくいので、
ブラシ=「筆感」情報が組み込まれたと言っておこう。
「筆感」とは筆者の造語であるが、
Illustratorで「ブラシ」を選択すると「線」は、均一なものだけでなく、
「アートブラシ」「散布ブラシ」「パターンブラシ」「カリグラフィブラシ」という、
4種の「筆感」を加えることが出来るようになったのである。
均一な「ライン」と、表情のある「ブラシ」は扱いが同じ訳には行かない。
「アートブラシ」は、登録したオブジェクトをラインに沿わせて表示するブラシ。
「散布ブラシ」は登録したオブジェクトをラインに沿わせて散布する。
「カリグラフィブラシ」は、線の太さと傾きと強弱の情報を記憶したものである。
これらの「ブラシ」はいずれも描いた後で、筆先を変更する事によって、
様々な「筆感」を探求出来るようになっている。
ブラシには、均一・ランダム・筆圧感知の設定も選択出来る。
つづく
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