加藤直之氏が美著連理事会用に作成されている経過報告書から、この資料1を作らせていただきました。
株式会社エージー出版が出版したコンピュータグラフィクスの作品の制作ノウハウを紹介する「MAC DE DESIGN 2 」(16,000円 1996年12月20日発行)が、著作者に知らされないまま、同じ版を流用した「マックでデザイン」(4,700円 1997年8月31日 同出版社発行)として出版されていた問題。
◆経過
1997年
「MAC DE DESIGN 2 」(16,000円)の廉価版である「マックでデザイン」(4,700円)が書店で発売されていることを叶精作氏からのメールで塚崎氏が知る。叶氏によるAG出版への抗議の電話の数日後に、「マックでデザイン」の献本が塚崎氏のところに届く。
疑問を感じた塚崎氏、「MAC DE DESIGN 2 」に寄稿していた知人にメールで呼びかける
AG出版に 叶精作、駄場寛、福間晴耕、寺田克也、塚崎健吾の以上5人の連名で配達証明付で抗議文を送る。
●11月15日
AG出版より代理人の差し出しで内容証明・配達証明付回答書が各通知人の元に届く。
●11月20日
ニフティサーブでAG問題を討議するパティオ(通信上の会議室)を開き打ち合わせを始める。寺田氏パティオに参加。 菊池美範氏(図書設計)支援者としてパティオに参加。同じく支援者として平田弘史氏(劇画家)加藤直之氏(SF画家)参加。
●11月21日
駄場真弓氏、福間氏パティオに参加。
●11月23日
各掲載者に実際に献本があったかどうか確認することを決める。
●11月28日
美著連が裁判になったらこれを支援することを、11月28日の理事会で決定したことを加藤直之氏がパティオで報告。
●12月2日
新宿にて、寺田克也、福間晴耕、塚崎、(叶氏は委任)加藤直之(立ち会い)各氏、柳原敏夫弁護士と会い、この件を正式に依頼する。原告団結成のために、全掲載者へ連絡をとり、委任してもらう作業にはいることを決定。柳原弁護士、パティオに参加。
●12月4日
著作者の多くが参加している『デジタルイメージ』のメーリングリストへ福間氏がメッセージを書き込む。
●12月7日
『デジタルイメージ』岡部タカノブ氏からの伝言により、廉価版は、表紙に使用されている各掲載者には、連絡があったことが判明。
●12月10日
飯田HAL氏(デジタルイメージ)、支援者としてパティオに参加。
●12月12日
叶氏より、掲載者の一人、唯 登詞樹氏の賛同を得たとの報告。岡部タカノブ氏、賛同人としてパティオに参加。
●12月17日
各掲載者への呼びかけのための文書づくり、打ち合わせ開始。
●12月18日
著作者の一人、大井純氏(アドマックス)、賛同人としてパティオに参加。ホームページを開くことを提案及び、訴訟費用の援助を申し出る。
●12月22日
柳原弁護士より、他の著作権者への手紙発送終了の報告。 法務局新宿出張所にAG出版の登記簿謄本を取りに行く。参加者は塚崎健吾、駄場(夫妻)、寺田克也、飯田HAL、加藤直之、島津(元AG出版編集者)各氏の7名。その後、寺田氏を除く6名で喫茶店でミーティング。 島津氏より「MAC DE DESIGN Vol.2」は初版3000部、増刷1000部であることが知らされる。
●12月26日
柳原弁護士のところへ叶氏から委任状が届いたとの報告。
●12月27日
Planning Studio S&Cの竹内博一氏からのメールによると、AG出版より連絡が有り、「本を送ります。その中にわび状と承諾書を同封するので、もし了承してもらえるのなら署名してほしい。その判断はお任せする。」とのこと。同時にAG出版からの回答書にあった「見本書につきましては、みなさまにお渡し済みとの記録がございます」は嘘だったことが判明。
●12月28日
柳原弁護士のところへ京都市の加藤雅基氏(唯さん)、東京の花城俊司氏(UFOデザイン)、福島県郡山市の鴨原幸男氏(有限会社ラックワン)から委任状が届く。
現在のところ掲載頁数、叶精作(22)塚崎健吾(4)駄場寛(4)福間晴耕(4)寺田克也(2)、唯登詩樹(12)、UFOデザイン(2)有限会社ラックワン(4)。目次などを除いた、「マックでデザイン」の総頁数276のうち 54頁分
●12月31日
竹内氏、賛同者としてパティオに参加
●1月1日
塚崎健吾、関連ホームページをたち上げる。
ホームページのURLは http://www.bekkoame.or.jp/~kengyu/「デジタル時代の著作権」の部屋
●1月 4 日
魚住耕司氏より リンクのメールあり
●1月 5 日
デジタルイメージ会員に宛てて、当ホームページ「デジタル時代の著作権」の部屋を告知
●1月9日
海外旅行に出かける駄場氏から委任状を貰う手続きを進める。
柳原弁護士からの報告として ・田島 陽一郎氏から連絡(提訴に参加することは辞退されるとのこと。エージー出版からの承諾書にも同意) ・細田(?)さんから連絡 ・谷口広樹氏(委任状) ・上口デザイン、上口氏から問い合わせ ・グラスハウスの西崎氏から問い合わせ ラプラス取説研究所 よりリンクのメール。
●1月10日
加藤直之氏が美著連理事会用に作成されている経過報告書を、この資料1として提供。
●1月12日
ニフティのコミックフォーラムへ、このホームページと「デジタルと著作権」の部屋を告知。
●1月13日
(株)プラントピア首籐氏より、AG問題の対応に関して問い合わせあり。
●1月14日
クリエイト・システム・サポート細井敏昭氏より(委任状) アイ・キュー 大橋昭夫氏より(委任状) 帯ひろ志さんコミックフォーラムにコメント・支援者宣言。
●1月16日
プレストジャパンアート 金澤次郎氏より(委任状) Planning Studio S&C 竹内博一氏より(委任状) スタジオレッツ 悠佐光明氏より(委任状)
●1月17日
住所が明かでなかったため、唯一メールで連絡した著作者 藤森 美能さんより重大なメールが届く。
帯ひろ志さんパティオに参加。
●1月18日
「デジタル時代の著作権」バナー作る。 ( 飯田HALさんが、LINK用にと緊急に作って下さいました。)
●1月20日
横山弥生氏より(委任状)
●1月21日
藤森 美能さんパティオに参加。
コンテストと著作権・クライアントと著作権・ビジネスとしての著作権など、加藤直之氏より極めて有意義なコメントあり。(近日中に、転載予定)
●1月22日
オプテック株式会社さんより(委任状)
●1月23日
上ロデザイン研究室さんより(委任状)
SHADE(3Dソフト)ユーザーのメーリングリストに「デジタル時代の著作権」の部屋を告知
●1月26日
阪田量士写真事務所さんより(委任状)
●1月27日
HPに「著作権問答集」をアップ。
●1月28日
藤森 美能さんより(委任状)
●1月29日
著作者の委任状の到着を待ちながら、2月始めに、東京地裁に出版さしどめの仮処分の申請をする事に決定する。
弁護士の柳原敏夫氏は、その申入書を作成。 塚崎は、陳述書を作成する。
平田弘史氏は、あらたな呼びかけ文を作成される。
津熊清嗣写真事務所さんより(委任状)
(株)八木スタジオさんより(委任状)
●1月30日-2月3日
申立書提出日を2月3日に決定し、各人その準備に入る。 他の人にもわかるように内容の説明を文字で書くことは、自分自身の理解のためにもなることが、あらためて思い知らされた。
東京地方裁判所に集合。「マックでデザイン」出版および販売の即時差止仮処分の申入書を提出
●2月13日
第1回審尋期日決定
1998年3月9日午前11時30分です。
担当裁判官は、沖中康人氏
事件番号は、平成10年(ヨ)第22009号事件
(これを言えば、裁判所はどの事件か識別してくれるというわけで、事件のIDみたいなものです)。
●2月14日
マンガジャパン集会に、平田弘史氏が、このAG問題を提起する。
●2月21日
マンガジャパン 及び J-MAC は、今回の裁判に対して全面支援を決議して下さいました。
●3月3日
(株)エムディーエヌコーポレーション刊・「WINGRAPHIC」Vol.4 126頁に、仮処分申入書提出の記事掲載
●3月9日
東京地方裁判所において、第一回審問行われる
AG出版は、「マックでデザイン」は、「MAC DE DESIGN」の増刷であるを主張・データは返却済みであり、レイアウトされた書籍の体裁をもつデータは、自社の著作物であるなどと・前代未聞の答弁書を提出。
●3月14日
マンガジャパン世話人会で、平田弘史氏が、AG問題とデジタルの著作権を説明する。
支援の署名を下さった皆様(五十音順)
綾瀬 涙氏
いがらしゆみこ氏
石原はるひこ氏
伊万里すみ子氏
影丸穣也氏
かわぐちかいじ氏
さが みゆき氏
ささやななえ氏
里中満智子氏
志賀公江氏
ちばてつや氏
永井 豪氏
中島史雄氏
ねぐら☆なお氏
花村えい子氏
原 孝夫氏
バロン吉元氏
東里桐子氏
ビック錠氏
水島新司氏
矢口高雄氏
●4月6日
東京地方裁判所において、第二回審問行われる
第1回審問において、裁判官は、「マックでデザイン」が増刷であるにしろ、無いにしろ、著作者が、許諾しているかいないか、その証拠乃至書類を用意するように、と指示、債権者側は、書面を提出するも、AG出版は、証拠書類を用意出来ず(無いから当然)、的外れな陳述書を提出。この時点で、出版差し止めは、ほぼ確定。 債権者側は、気を引き締めて、正式裁判に向けて体制を整えることとする。
●5月14日
東京地方裁判所において、第三回審問行われる
第2回審問において、裁判官からは、エージー出版は謝罪を含めた和解案を、ほぼ認めている、但しレイアウトに含まれた画像データは、返却しないと言っている。データのエージー出版保有を認めたままでも良いのか、それともこの場で「出版差し止め」しても良いが・・・。という結論であった。データの保有を許してはデジタルの著作権が、曖昧なものとなることもあり、データの保有に固執するエージーの思惑も理解出来ないので、次の審問でデータの返却を絶対に譲れない理由を含んだ和解案を通すように、弁護士間で折衝してもらい、今回の審問にのぞむことにしていた。
ところが、今回エージーは、「マックでデザイン」誌は、すでに回収して店頭には無いという内容の取次店からの証拠書類と、印刷会社の発行書類を提出してきた、「マックでデザイン」誌の印刷部数は、2000部と書いてある。専門家の算定するところによれば、この書籍を2000部印刷し製本すれば、その費用は600万程度だという(製版代金は、含まれていない)、取り次ぎを通せば70%の価格となるから、2000冊すべて売れた場合の収益は4700円*2000*70%=658万である。印刷・製本の費用を引くと最大利益が58万である、これに著作者70人に献本すると70冊分の利益と送料が消える。こんな出版物を作って利潤をあげようとする会社があるのだろうか?
審問終了後、書店には、回収したはずの「マックでデザイン」が並んでいた。
●5月26日
東京地方裁判所において、第四回審問が行われ
「マックでデザイン」の出版差し止め仮処分決定。
出版差し止めの仮処分が決定した。これは、ここに至るまでの審問を通じて、裁判官氏が、エージー出版の非を認めて、我々債権者の言い分を認めたという事である。しかし、エージー出版そのものは、「かってにすれば」という態度のままであり反省どころか、自分自身の非を認めてさえいない。さらに法的手続きとして、エージー出版が「賠償金」を求めてきても対応出来るという状況を示すための供託金を用意して納める必要もあるのである。 その金額は、1個人が気楽に納められる額ではない。もし、こうした状態に個人が陥った場合は、何をかいわんやという気分もある司法の世界でもある。
●5月28日
東京地方裁判所司法記者クラブにて、新聞各紙との記者会見を行う。
●6月3日
エクス・ツールス株式会社・東京オフィス(新宿)にて、CG専門関連各誌との記者会見を行う。
●7月から9月にかけて
AGOST「アート&デザイン」01号、「イラストレーション」、「日経CG」、「DESIGN PREX」,「PC fan」、「WIN GRAPHIC」誌など、CG及びデザイン専門各誌に、これまでの経過が記事として詳しく掲載される。
本裁判のために、再度・全国に散らばっている債権者との連絡をとり、裁判の経過説明及び委任状の再発行をお願いしているところです。
現在、そのすべてが代理人弁護士さんの手元に集まりました。 良い日頃を見付けて再度東京地裁に集合したいと思っています。
東京地方裁判所に、本裁判「訴状」を提出・受理される。
求める判決は以下の通りです。 一、被告は、別紙書籍目録記載の著作物を出版、販売又は頒布をしてはならない。 二、被告は、その所有する別紙書籍目録記載の著作物の在庫品を裁断その他の方法により廃棄し、また被告がMOその他の記憶媒体に保存している別紙書籍目録記載の 著作物のデータのうち原告らが作成したデータを消去その他の方法により廃棄せよ。 三、被告は原告らに対し、金三八八二六〇円及びこれに対する本訴状送達の翌日から支払に至るまで年五分の割合による金員を支払え。 四、訴訟費用は被告の負担とする。
●11月6日
1998年12月9日(水)午前11時30分
担当裁判官は、沖中康人氏
事件番号は、平成10年(ワ)25442号です。
東京地方裁判所 622号法廷にて
我々原告側 完全勝訴の判決出る。
お問い合わせ先:AG出版問題緊急対策本部