AG出版からの答弁書全文
下記の文書はAG側弁護士 遠 藤 幸 子 氏が作成提出した答弁書の全文です。
改行など、そのままです。住所等は載せませんでした。
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平成一○年(ヨ)第二二○○九号売掛金請求事件
債 権 者 叶精作 外二○名
債 務 者 株式会社工−ジー出版
平成一○年三月九日
〒一○一−○○五二
東京都千代田区◯◯◯◯◯◯◯◯◯
◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
電話 ○三−◯◯◯◯◯◯◯◯◯
フアックス○三−◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
債務者訴訟代理人
弁 護 士 遠 藤 幸 子
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東京地方裁判所
民事第二九部 御中
答 弁 書
第一 申立の趣旨に対する答弁
一 債権者らの請求を棄却する。
二 訴訟費用は債権者らの負担とする。
との裁判を求める。
第二 申立の理由に対する答弁
「一当事者」について
認める。
「二権利の目的たる著作物および著作権者」について
1 法人著作
著作者とは著作物を創作した者であり、通常自然人た
る個人である。
本件の場合、法人著作の主張があるが、法人著作が認め
られるためには、さらに要件が必要であるところ、債
権者らはその主張をしていない。
また、その法人名義で公表されることが必要であると
ころ、たとえば、有限会社西日本シールなどは法人名で
公表していない。
2 債権者らの製作部分について
本件のグラフィックは、コンビユーター画面に作出さ
れたものをΜΟ等に固定して提供されており、本件書籍
はその複製物である。
債権者らは、本件書籍の担当ぺ−ジの著作権を主張す
る。しかし、債権者らは、本件グラフィックを製作し提
供したのであって、提供を受けたものを収録し、グラフ
ィックの大きさなどを調整して配列を考え、見開きぺ−
ジに掲載したり、解説文の長短や語調を整え、本件書籍
全体を通して統一性のあるものとしたり、解説文に英文
の翻訳文を付したりして、編集し、本件書籍としたのは
債務者である。この編集には明らかに債務者の創作性が
認められる。
したがって、債権者らが主張する各担当ぺ−ジには、
債務者の著作権も重畳的に発生している。
よって、債権者らの四一パーセントという主張には理
由がない。
3 なお、津熊清嗣の製作部分は三六頁からではなく四○
頁からであるので訂正を求める。
「三債務者の無断出版行為」について
1 複製権
債務者は、企画書(乙第一号証)にしたがって債権者
らの許諾を得て、債権者らの本件グラフィックを複製し
本件書籍とした。
「ΜΑС DΕ DΕSΙGΝ」と「マックでデザイ
ン」は表紙の一部と、題名がローマ字か日本語かという
違いしかない書籍である。書籍自体にも注意書きしてあ
るとおり。内容はもちろん順番などにいたるまで、何の
変更もない。債権者ら自身も認めているように、すべて
中身は同一である。したがつて、「マックでデザイン」
は、いわば「ΜΑС DΕ DΕSΙGΝ」の増刷版で
あって、債権者らの許諾は、「ΜΑС DΕ DΕSΙ
GΝ」のみならず、「マックでデザイン」にも及んでい
る。
したがって、債務者は、「マックでデザイン」を複製
権の範囲で出版したものである。
2 販売先等について
「ΜΑС DΕ DΕSΙGΝ」の日本での定価は一
六○○○円であるが、海外に販売するについては、専門
会社がこの書籍を廉価で買い取り、各国の市場価格で販
売している。
また、「マックでデザイン」は海外で販売していない。
「四債権者らと債務者との交渉」について
1 債権者らのうち五名から平成九年一一月四日付けの申
入書が送付されたこと、それに対して回答したこと、債
務者が本件グラフイックの提供者に、本件のいきさつを
説明し、事後的にではあるが、「マックでデザイン」に
掲載することの承諾を求めたことは認める。
2 債権者らは円満解決をめざした和解案の申し入れを行
ったとするが、その内容は、「マックでデザイン」につ
いての金銭支払ばかりか、すでに無料で提供することを
約束済みの「ΜΑС DΕ DΕSΙGΝ」についての
金銭支払いまで求め、また、関係書籍や雑誌への謝罪広
告などをも要求するもので、とても円満解決をめざした
とはいえないものであった。
3 債権者らの申し入れは、五名の連名であって、その他
の提供者との委任関係等は一切示されていなかったが、
申し入れの内容からは、六○名余りの本件グラフイック
提供者全員を代理するかのごとき口吻が見て取れた。
そのため、債務者としては、五名の申し入れ者に対し
て、五名に関する事実を文書で回答した。
一方、債務者は、「マックでデザイン」の発行につい
て、グラフィック提供者の事前の承諾を得る方が望まし
かったと反省したため、各提供者に対し個別に事情を説
明した。また、債務者は、「マックでデザイン」の発行
を許諾の範囲内と考えていたところ、右のような申し入
れもあったため、事後的になってしまったが、念のため
承諾を書面としていただきたいという申し入れをしたの
である。
4 債務者は、債権者らからΜΟの形で本件グラフィック
の提供を受け、これをコンピユーターに移し、その中で
アレンジをして、書籍の原稿を作成する。そして、その
ようにして作成した原稿をΜΟに移して印刷会社に渡し、
印刷会社はその原稿をもとに製版フイルムを製作して本
の印刷を行う。
このような過程が終了した段階で、債務者は、債権者
らから提供を受けたΜ○はすべて返還している。また、
債務者のコンビユーターからも削除している。
もっとも、書籍の増刷のために、印刷会社に渡したΜ
Οや製版フィルムは印刷会社において保存しているし、
また債務者もバックアップのために印刷会社に渡したΜ
Οのコビーを一部所持している。債務者が「ΜΑС D
Ε DΕSΙGΝ」を出版する権利を有していることは
争いのない事実であり、印刷会社へ渡したΜΟのコピー
を所持することは、その書籍の増刷に不可欠なことであ
るので、このΜΟの所持は債務者の正当な権利行使であ
る。
したがって、債権者らの主張するデータを消却してい
ないという非難が、もし、印刷会社へ渡したΜΟやその
コビーを意味するのであれば、債権者らの主張こそ、権
利の濫用であり、失当である。
5 申立書六ページ一一行目から七ぺ−ジ一一行目は、事
実無根の債務者に対する誹誹中傷で考って、債務者の名
誉を毀損するものであるので、撒回を求める。
「五」について
争う。
以上
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